コーティングに必要なものです。
ドライモーター、エポキシ樹脂、薄め液、アルコールランプ、計量カップ、撹拌するための棒、筆等々…
まずモーターに挟む部分にマスキングテープを巻きつけます。
こうすることでチャックによるへこみ跡が付くことが防げます。
受け側が当たるブランク部分にも巻いておくと安心です。
ロッドは水平にセットします。
ただロッドの太さによっては水平にセットできない場合があります。
その場合はスタンドの下に雑誌や板などを挟んで調節します。
ただモーターは回転させていると動くことがありますので、ゴム製のマットなどが滑りにくくて使いやすいです。
また塗る前に数分間回転させておくことをおススメします。
その間に動いてしまったり、チャックがずれてしまうことが無いかチェックするためです。
コーティングに使用する2液式エポキシ塗料です。
主剤(A)と硬化剤(B)を1:1で混ぜて撹拌させることで硬化します。
注射器でA材をとり計量カップに入れます。
続いてA材と等量のB材を入れます。
2液を良く撹拌します。撹拌不足は硬化不良の原因となりますのでしっかり混ぜましょう
エポキシは取り扱いを間違えますと硬化不良を起こします。
以下の3点がその主な原因となります。
1.撹拌不足
2.配合比率の間違い
3.気温が低い
気温が10度を下回るようですと硬化しない場合があります。
また湿度が高すぎますと「かぶり」と呼ばれる白化現象が起きる場合があります。
気候条件が合わない場合は作業を中止するか、空調の効いた室内で作業することをおススメいたします。
溶剤(シンナー)を添加することで粘度を下げ、スレッドへの染み込みを良くすることができます。
また硬化を遅らせる効果があり、長時間塗布作業をすることができます。
ただ溶剤を入れることで以下のデメリットも生まれます。
1.本来の硬度にならず、弾力のある状態で硬化する
2.溶剤によってはかなり黄ばみが強くなる
3.綺麗な艶が出ない場合がある
この点を踏まえ、ご自分の作業に合った使い方をしてみてください。
撹拌したエポキシをまずはスレッド全体に軽く塗ります。
ガイドの両端を塗ります。
まずガイドの根元側を塗ります。
反対側も塗ります。
エポキシはスレッドから少しはみ出すように塗ります。
全体が塗れたらアルコールランプで軽く熱します。
これによりエポキシが軟化し、スレッドへの染み込みがよくなります。
矢印の部分からエポキシが染み出てきたら浸透した合図です。
全体のエポキシを筆で綺麗にふき取ります。
この時両端のはみ出た部分はふき取らないようにしてください。
これで1回目の塗りは完了です。
硬化するまで数時間放置します。
2回目の塗りに入ります。
すでにスレッドにはエポキシが染み込んでいますので、まずはその上に重ねるように全体を塗ります。
この時多めに塗るのがコツです。
アルコールランプで熱します。
ランプは前後にサッと数回動かして火の中にエポキシをくぐらせます。
数回繰り返すことで、余分なエポキシが垂れてきます。
垂れたエポキシは筆で取り除きます。
必要に応じてこれを数回繰り返します。
余分なエポキシが取れるとこのように平らな状態になります。
仕上げの3回目です。手順は2回目と変わりません。
厚めに塗って…
アルコールで熱し余分なエポキシを取り除きます。
好みの厚みになればそのまま硬化させます。
これでコーティングの完了です。
完全硬化には数日かかりますが、2日ほど硬化させれば実釣可能です。
エポキシを薄塗りし、筆で形を整えようとしますと意外と綺麗に処理することが難しくなります。
それよりも厚塗りをした方が綺麗に整いやすくなります。
うまく形が整わないときは再度エポキシをたっぷり塗ってアルコールランプで熱することでうまくいくことも多いです。
今回ご紹介する手順は3回塗りで仕上げる方法ですが、2回塗りが終わった段階で好みの厚みであればそれで完了でも構いません。
逆に3回で塗るのであれば、2回目の形は3回目で綺麗に処理ができる形に整えておく必要があります。
またアルコールランプの取り扱いには十分注意してください。
火が付いた状態で倒してしまうとあっという間に燃え上がります。
近くに簡易消火器等を用意しておくことをおススメいたします。
しばらくお待ちください