ロッドビルディングレポート
投稿者名：タックルオフ工房
2019/09/23 閲覧数：3,797
タックルオフ名東引山店より、リメイク・リペア依頼品が入荷しました！
タックルオフ名東引山店より、
リメイク・リペアの依頼品が入荷しました！
分類 グリップ改造（ショートタイプ）
こんにちは、
タックルオフ工房
担当の福田です。
今回の依頼品は、
「フィッシュマンの BC4 8.3XXXH」 です！
このグリップ改造箇所は、・・・・・、こちらのセパレート後方をカットして、
富士工業のバランサーエンドを付けます。
グリップのこちらは、保護して・・・、 加工するのは、こちらのセパレート後方エンド部です。
カット周辺部位以外は、
傷が付かない様に、
ビニールで保護しておきます。
使用するパーツは、こちら・・・。
今回はのパーツ数は、2点 と少ないですが、
加工が意外と難しいです。
1個目は・・・、 タングステンウェイトバランサーキャップ
このタイプは、バランサーのネジ切り部センターが、
中央で剥き出しになっています。
接着時の注意と、
強度の保持力加工が必要となります。
バランサーとしては独特なフォルムで、
中央のネジきり部は剥き出しになっている為、
接着剤が付かない様に作業を進めます。
専用のウェイトは、
0～5枚まで装着出来ます。
2個目は・・・、TWBC用のウェイト。
こちらは、後からこのウエイトを足します。
富士工業のカタログ参照！
タングステンウエイトバランサーキャップ！
タングステン使用の為、
バランサー全体が小型化されています。
依頼箇所をカットすると、
セパレートのリア部の全長は、
155㎜となります。（バランサー含む）
かなりショートになった分を、
タングステンのウエイトで、
バランスをカバーしています。
セパレートリアのEVA を、
剥いてブランクの外径を調べます。
必要ない部分は、
カットして断面処理を行います。
バランサーが入る分を測り、
EVAを取り除きます。
ミリ単位のカットは、旋盤機を使用します。
旋盤機に片軸のみ噛ませて、
長さをカット調節して行きます。
ブランクに、
延長カーボンを継ぎ足し、
その脚の部分を旋盤機に噛ませて、
ミリカットを行います。
片軸での支えなので、
必ずブレますが、
旋盤機の軸に近ければ、
ブレが最小限で抑える事が出来ます。
1㎜ずつでもカットは可能です。
片軸でのEVAなどの素材削り作業は、
どうしても軸から遠くなる程、
湾曲してブレるので、
EVAの肩落としは、
慎重に行います。
もう1㎜カット後に、
エンドバランサーの接着に入ります。
バランサーの接着面も、
綺麗にして、
ブランクの表面も、
加工処理は済みました。
バランサーウエイトの取り外しなど、
普通のエンドキャップより、
負担が多い事を考えると、
接着強度を高めないと、
後から外れてしまう事があるので、
今回は、コアテープを半分にして、
エンドキャップが入る
ショートストローク内に、
半分にカットしたコアテープを、
2列に貼り付け接着面の、
縦、横、段差の穴埋め等で強度をアップします。
コアテープは12㎜幅です、
大体6㎜でセンターを取ってあります。
ブランクに巻く時は、
前方が、6ｍｍ強で巻き、
後方は、6ｍｍに達していない、
細い方で巻いています。
若干の誤差は生じているものの
接着の保持力はアップします。
2本巻いたコアテープの中央に、
エポキシが溜まる溝をしっかり作る事で、
接着後強度が増します。
バランサーエンドキャップの接着をします！
エポキシをしっかり混ぜたら、
バランサーの内側と底辺に塗り、
ブランク側のコアテープの表面と、
山、谷の段差面とEVA の側面にも、
塗り込む、5分間エポキシなので、
作業イメージの手順はしっかり行い、
時間内での調整も含めながら、
接着を行います。 ※中央のネジキリ内に接着剤が入らない様に注意します！
接着後は、
隙間から少量でもエポキシが、
出て来ます。
アルコールなどで、
しっかり拭き取って行きます。
無事、接着完了しました！
全体的に小型化されているバランサーエンドキャップなので、
完成後もスリムな仕上がりになりました！
それでは、
依頼先の「タックルオフ名東引山店」に、
返送致します。
グリップ中心のリメイクは、
タックルオフ名東引山店とタックルオフ中川かの里店
リメイク、リペア受付のお客様がとても熱いです！この2店舗が特に！
「このグリップで釣りがしたい！」
とのご要望と熱意がオーダーフォームから伝わって来ます。
「俺グリップ」の作成依頼お待ちしております。
