ロッドビルディングレポート
投稿者名：タックルオフ工房
2019/07/06 閲覧数：1,615
タックルオフ沼津店より、リメイク・リペア依頼品が入荷しました！
タックルオフ沼津店より、
リメイク・リペア依頼品が入荷しました！
（分類・フロントグリップ加工）
こんにちは、
タックルオフ工房
担当の福田です。
今回の依頼品は、
「フロントグリップのEVA加工」です。
フロント玉口、
EVA材が裂けています。
今回の依頼内容は、
フロント・EVA材の交換では無く、
部分加工の依頼となります。
マスキングテープの、
指定位置を確認、
処理を進めます。
フロントブランク差し込み口のＥＶＡが、
斜めに2ｃｍ弱裂けています。
カット幅は、
受付店でカット位置に、
マスキングテープを貼って、
分かりやすい状態で
送ってくれました。
※カットは裂けた長さ分を含んだ、
約2.5ｃｍ指定。
カットする為に、
デザインナイフの刃先をチェンジ！
小回りと切れ味は抜群です！
※新規のカットが発生した場合は、
必ず刃先は新品に交換します。
必須です!!
刃先を、
マスキングテープに沿って、
EVA材に刺し込みます。
ブランクに、刃先が当たったら、
刃先を少し浮かせて、
マスキングテープに沿って、
EVA材をゆっくりと、
転がしながら切ります。
コツですが！
刃先を入れた時に、
「息を止める、か 息を吐く、」を行いながら、
刃先を進めると、
ぶれなくスムーズにカット出来ます。
細かな作業の時は、
呼吸１つで精度がアップします。
※刃物を使用する時は上記の動作と、
安全の為、「刃物の前に手を添えない・置かない」事です。
※一刀で、ゆっくり一周させます。
途中切りの2刀めは無しです！
断面が汚くなります。
抜刀したら一刀両断で処理します。
下地のマスキングテープを剥がして・・・。
EVA加工とコーティングをします。
カット後は、
下地に使われていたマスキングテープを、
綺麗に取り除きます。
オーダーフォームには、
カット後のＥＶＡ玉口の角処理も、
依頼内容でした。
これから、
ＥＶＡの肩落しの加工をします。
旋盤機に添え木を刺したブランクを、
回転させ角面を加工していきます。
片軸回転の為かなりブレますが、
回転軸に一番近い所で削るので、
湾曲する事なく、
綺麗に処理出来ました。
削り面は、
緩やかに面取り加工！
少しエッジを少し立てて、
こんな感じに仕上がりました！
指定は、
ブラック一色、
マタギさんのスレッドを使用。
カラーファースト
ブラックのDスレッドで、
巻き上げます。
スレッド巻きも、
玉口目一杯まで巻き上げ完了！
それでは、
コーティングします。
※通常エポキシの1回目は、
スレッドに浸透させる為に、
薄めるのですが、
EVA材に薄いエポキシが乗ると、
EVA材ににじんでしまうので、
溶剤は少な目にして、
エポキシの粘度を高めます。
広くにじむと塗り幅のコントロールが、
出来なくなり汚くなります。
そのコントロールが出来る様に、
粘度調節をしてから、
塗りに入ります。
1回目・・・高粘度エポキシの塗り完了！
この状態を足掛かりにして、
エポキシをしっかり盛ります。
※糸目が、しっかり消える様に、
厚盛りをしていきます。
軸に近い所に、
エポキシを少し多めに盛り、
塗り幅も統一でき、
綺麗に仕上がりました。
口周りのエポキシも大物竿なので、
厚めに塗って完了です。
完成です！
乾燥後、
依頼店の「タックルオフ沼津店」に返送します。
毎週、
イシグロ各店とタックルオフ単独店から、
色々なリメイク、リペア品のオーダーが入荷します。
「人とは違うロッドを作って使ってみたい、
思い出のあるロッドを修理したい！」
と言うお客様は、
最寄のイシグロ各店・タックルオフ単独店までご相談下さい。
