投稿者名:イシグロ静岡中吉田店
2023/11/03 閲覧数:1,143
こんにちは。
イシグロ静岡中吉田店の青木です。
ロッドビルディングに初挑戦しましたので、その様子をお伝えします。
今回作ったのはコマセ真鯛、五目用のロッド。
100号のオモリを乗せてこんな感じの竿です。
フェルール式の竿があるので、グリップはそれを使いまわすので、今回はフェルールから上の部分だけを作りました。
まずは今回使用した材料を紹介します。
①ブランクス
Aグラス 先径2mm 元径9mm 全長2000mm
今使っている竿よりも柔らかく、全長2.5m位に収めたかったのでこちらをチョイス。
これを元の太い方を10cmカットして、全長1900mmにして使用しました。
②スレッド
ブランクスの総糸巻はコチラの3色
ジャストエース
メタリックスレッド レッド、ガンメタ
ダルスレッド FCピンク
いずれもCスレッドです(写真にはAが写ってますが・・)。
ガイドの巻きに使用したのは
ジャストエース
メタリックスレッド ゴールド
ダルスレッド ブラック
③ガイド
富士工業
ステンレスSic PKWSG2014
当社、タックルオフ工房の曽根マイスター監修の
2000mmブランクス用の船竿セットです。
トップガイドは別売となるので、元径2mmのトップガイドを別で用意しました。
④フロントグリップ周り
アマノ EVAグリップフロント用
東邦産業 グラスパイプ、フェルール用ブッシュ
グラスパイプはフロントグリップの所が曲がらないようにするための補強用。
ブッシュはフェルールとブランクスの隙間を埋めるためのパーツです。
フロントグリップの飾り巻き
東邦産業
フロント用カラーテープ レッド
デコレーションストリング ブラック/ゴールド、ゴールド
EVAのままでは味気ないので、カラーテープを巻いて見た目を良くします。
材料を揃えたところで作業に入ります。
作業工程の写真を撮り忘れたため、文章だけになってしまいましたスミマセン。
作業工程は
ブランクスには曲がりやすい所と、反発が強い所がありそれをスパインと呼びます。
どちらに付けるかは、しなやかな曲がりを取るか、パワーを取るかで決まります。
今回はしなやかさを重視したので、一番柔らかい所を使用しました。
↓
ガイド位置はブランクスに糸を添わせ、実際に使用する重さのオモリを付けて、ブランクスを曲げた状態で決めていきます。
ブランクスを曲げて糸を通す事で、糸がブランクスに当たらないかどうかを見ることが出来ます。
実際の釣りで糸がブランクスに当たってしまうと、竿のコーティングが削れてそこで糸が切れることがあります。
なので、ガイド位置は必ず曲げた状態で糸を通し、ブランクスに糸が当たらないように位置決めをすることが大事です。
↓
今回、総巻きを3色のスレッドで巻くという非常に面倒な選択をしてしまった為、それぞれの色の巻き始めと巻き終わりをマスキングテープで決めます。
ブランクスはマスキングテープだらけで、何が何だかという状態でした。
総巻きが単色ならこの工程は不要です。
単色の場合はガイド位置も巻いてからでいいので、総巻き&コーティングの後にガイドの位置決めになります。
↓
最初のコーティングは総巻きの糸にエポキシを染み込ませ、総巻きの糸とブランクスを接着させる必要があるので、溶剤で薄めて手早く全体にエポキシを吸わせていきます。
薄めずに最初のコーティングを行うと、糸がエポキシが染み込まず糸とブランクスが接着されていない状態になってしまいます。
こうなると、クラックが入ったり剥離が起こったりするので、薄めてしっかりと糸に吸わせましょう。
コーティング→乾燥の工程をを糸目が消えるまで繰り返します。今回は7~8回くらいやりました。
↓
ブランクス、グラスパイプ、ブッシュ、フロントグリップをエポキシボンドを使用して接着します。
この時、ボンドを全体に均一に行き渡らせるのが大事なので、それぞれのパーツを合わせたら上下させたり、回転させたりしてボンドを全体に広げましょう。
↓
ガイドの足はそのままだと段差があって、スレッドが乗りにくいので端をやすりで削って段差を無くします。
この段差を無くさないで巻くと、隙間が出来て見た目が悪くなってしまいます。
コーティングは総巻き同様に最初は薄めた樹脂で糸にしっかり吸わせ、ブランクとガイドの足の隙間を埋めます。
3~4回に分けてコーティングを重ねて厚いコーティングの膜を作ります。
1回で仕上げようとすると失敗するので注意しましょう。
↓
カラーテープの間にデコレーションストリングを挟んでフロントグリップに巻いていきます。
巻き始めと巻き終わりをしっかり合わせるのが非常に大変でした。
緩みのないようにきつくしっかり巻くのが大事です。
コーティングはカラーテープの部分はテープにしっかり吸わせればOK。
ガイドの様に厚く塗る必要はなく、薄めた樹脂を2~3回かければOK。
上下の留めのスレッドはしっかりと厚塗りしましょう。
↓
出来上がりがコチラ↓
メインカラーはメタリックのレッドに、ガイド下はガンメタと中央にピンクのピンライン。
ガイドはブラックメインに、ゴールドのピンラインを入れました。
フロントグリップもレッドのカラーテープに、ゴールドとブラック/ゴールドのデコレーションリング。
上下をブラックにゴールドラメのスレッドで巻きました。
イメージは
”シャア専用ザク”
初挑戦にしては自分なりには良く出来たと思います。
作成後、久能沖のアジ五目と三保沖のアジ五目で使用しました。
80号と100号のビシを背負わせた状態がこちら
上が100号、下が80号の状態です。
なかなかいい曲がりです。
マダイ、アジをしっかりゲット出来ました。
手持ちでも操作しやすく、置き竿でもハネないイメージ通りの竿に仕上がりました。
今回、初めてまともにロッドビルディングにチャレンジしましたが、こだわりだすと色々やってみたい事が出て来てメチャクチャ楽しかったです。
ただ、自分があまりにも飽きっぽい性格の為モチベーションが続かず、作ってはしばらく放置、また作っては放置を繰り返したため、完成までに1年3か月を要しました。
真面目にやれば3ヶ月くらいで出来たと思います。
総糸巻を1色でやらず3色で場所ごとに変えながら作った事、ガイドの巻きに面倒なピンラインを3本も入れてしまったのが致命傷だったようです。
次に作る時はもう少しシンプルにしようと思います。
当店ではロッドビルディングに力を入れています。
ビルディング用品も多数取り扱っており、工房には日本有数の腕を持つ曽根マイスターもおります。
ロッドビルディングに興味がありましたら是非当店でご相談ください。
それでは♪
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もくじ
イシグロの誇るロッドビルディング集団タックルオフ。
数あるイシグロの中でもロッドビルディング品揃え最強店の
静岡中吉田店スタッフによるロッドビルディング記事をまとめました。
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イシグロでは使わなくなった釣り具を買い取りしています。
捨てる前に是非一度お持ち込み下さい。
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こちらのページでは、「竿を自分で作りたい」「竿を自分で改造したい」けれども方法が分からない・・・・
そんな声を非常に多く聞きます。そこで、ロッドビルディングの作業方法の動画を集め一覧にしました。
こちらの動画を作業の参考にして、ロッドビルディングにチャレンジして下さい♪
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