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ロッドビルディングレポート

投稿者名:タックルオフ工房

2021/12/14 閲覧数:1,121

イシグロ富士店より、リメイク・リペア依頼品が入荷しました!!

  

 イシグロ富士店より、

             リメイク・リペア依頼品が入荷しました!!

                       (ガイド移動・グリップ作成)

こんにちは、工房担当の福田です。

今回の依頼品は、MTエクセルの、、

         「マーベリック・7」です。

フロント部の破損、フェルール付近からブランク折れ、

フロント部の作成及びリアグリップ作成依頼。

 

依頼内容は、、、、。

 「ガイド移動と、グリップの作成」 です。

 ①11番目ガイドは、       ②元上ガイド(12G)は、    ③元ガイド(13G)は、

10ガイド位置へ移動。      11ガイド位置へ移動。      元上ガイド(12G)位置へ移動。

  

元ガイド(13G)・元上ガイド(12G)・11番G(11G)まで、

大型ガイド3個を、上に1個ずつ移動して10番ガイドを抜かします。(9番Gと同じガイド径を抜かす。)

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パーツはこちら、、、。

 東邦産業スケルターワークスのパーツを主に使用!!

  EVAフロントグリップ      アルミパイプシート     カラーテープ(フロント・リア)

  

   バットブランク         デコレーションストリング(シルバー4本・ゴールド2本)

  

  バットキャップ          スレッド(近いカラー)    フェルール用ブッシュ

  

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フロントグリップを作成する、ブランクのストロークを稼ぐ為、

バランスを見ながら、元ガイドを含め上部へ移動!!

ガイドを外して、、、

   

フロントグリップの残骸も慎重に外して、、、

 

この折れ方は、、、。

外から見えない箇所が、破損している可能性があるので、外装はゆっくり剥がします。

今回は特にブランクの破損が心配でした。

一通り確認した所、大きな損傷も無く、ブランクは無事なので作業に入ります。

  

色味の近いスレッドで、ガイド下巻きの土台を作り、、、。

 

ガイド数値を見ながらバランスを取り、、。

  

土台をエポ2回コーティングで完成、、、。

  

外したガイドを1度洗浄してから、

(ゴールドガイドに若干サビが浮いています。)

ガイドつま先を削ります。

 

フロントEVAを削る前に、旋盤機にかける軸棒を作成。

  

受軸はEVA内径にしっかり合わせて、回転時のブレを防ぐ。

  

ベルト巻きする為、EVA前後の段差を削り加工!!

段差は少し深く削り、握りの太さも今風の細身にして、

片手でも握りやすく、操作性重視で仕上げたいと思います。

  

ベルトを巻きやすい様に、

なるべくEVAの胴部が、平らになる様に削り加工。

短い間隔で角度があると、ベルトを巻いた時、

歪み・たわみが発生しやすいので削り方に注意。

 

カーボンアーバーも加工。

アルミフェルールの内径より大きいので、アーバーの外径を削ります。

   

アーバーは少し長いですが、カットはせず、

フロントEVA間をまたがせて、強度アップさせます。

  

ブランクにコアテープで、アーバーを作成し接着。

 

コアテープと面を合わせて下地の完成。

 

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フェルールとアーバーの加工!!

フェルールとアーバーとの隙間は、ほとんど無し!!

この状態からエポキシで接着すると、

内部の空気が抜けず、押し込む事が出来ません。

そこで!!

カーボンのアーバーに、マジックで4等分のラインを入れます。(十字に!)

  

ノコギリで、ラインに沿って1㎜弱切れ込みを入れる。

  

このスジから接着時に、空気が抜ける逃げ道を作り、

押し込んだ時スムーズに、接着出来る様に下処理。

  

このスリットがフェルール作りでは一番重要です。

※(空気が抜けずにモタモタしていると、接着剤が固まり失敗します。

接着時は一番集中!! スムーズに作業出来るか下準備が大事。)

コアテープを巻き、アーバーの接着。

この時、ブランクのエンドを少し出しておき、フェルールを差し込みます。

エポキシが底面でエポ溜りを作る事で強度アップ。

  

アルミフェルールは、、、。

バットを差し込む側には、

空気抜きの溝があります、、、フロントフェルール内部にはありません。

少しでもスリットが入っていると助かるのですが、、、。     

  

元のバットと全長を合わせて、ブランクカット。

  

大体の長さに合わせて後から調整。

差し込み部は50㎜。コアテープでアーバーを作り接着完了。

  

フロント部も差し込み具合を見ながら、接着完了。

  

ガイドもピンラインを入れ、コーティングを待つのみ

  

ガイド位置、センターを確認。

リアグリップの作成。

折れた純正のグリップと同じカラーリングで作成!!

  

ベルト内の飾りリボンは、シルバー/ゴールド/シルバーの3色巻きで、

ベルトと一緒に巻き上げます。

  

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スケルターワークスのベルトは、、、、。

フロント用・リア用のベルトに、分かれて販売されています。

 

フロントは、20㎜幅の仕様。グリップに曲線が出やすい事を踏まえて、

ベルトの幅が若干狭く、巻きやすい仕様になっています。

※(他のメーカーより、幅が狭い分小回りが効く、隙間処理も楽です。)

リアベルトは、25㎜幅の仕様。ほぼストレートのグリップブランクに巻くだけ。

幅の25㎜は、フロントの20㎜に合うバランス設定になっています。

  

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①フロントグリップのベルト巻き加工から、、、。

リアグリップも同じく。シルバー/ゴールド/シルバーで、

3本挟み込んで、ベルト巻きをします。

ベルト+3本の飾りを一緒に、、、

作業ポイントは、EVAグリップに対しての進入角度と、計4本を平行に隙間無く巻く事です。

角度が決まったらセロテープで、ベルトと飾りのはじめを止め、

グルグルとエンド部まで綺麗に巻く、その時少し位隙間が発生しても大丈夫です。

上下のベルトを雑巾を絞る様に、上(ベルト・フロント)、下(ベルト・リア)を持ち、

絞り上げて、隙間を無くしながら癖をつける。

数回この動作を繰り返せば、上手くベルトが揃い、段差や隙間が処理出来ます。

1回で巻こうとせず、ベルトや飾り巻きを、EVAの形に馴染ませる事が綺麗に巻くコツです。

フロント部は短く角度がキツイと、ベルトのタワミが非常に出やすい、

いかにこのタワミ処理が出来るかで、仕上がりの見栄えが変わります。

  

フロントのベルト上下処理加工!!

・・・・・・フロントグリップベルト(上部処理)・・・・・・・

 

加工したEVAのフロント加工部の角度が、イメージと違ったので、

フロントEVAを切り飛ばして、再度エポキシで作成します。

いくらでも加工出来るので気にせず、エポキシの盛り付け加工!!

フロントの長さは、グリップとのバランスを見て30㎜取り、

コアテープを上下に貼ります。

その時コアテープは4周ほど巻き、段差は少し高めに設定。

  

5分間エポキシをコアテープ間に盛り、

エポキシが垂れない様に、ブランクを回し続けます。   

コアテープを上下に厚巻きしたのはこの為です。 ※(段差が低いと垂れ出します。)         

  

エポキシ乾燥後、前後のコアテープを外してエポキシを削ります。

盛ったエポキシを綺麗に削るには、出っ張っている箇所の確認が必要。

目検で)

  

確認しながらある程度の形を作ります。

指の感覚でデコボコ箇所を探り、削り飛ばして微調整。

  

スレッドを巻くと、形がしっかり浮き出て来ます。

下処理時、削りのプロポーションが悪いと、デコボコとフロントの形も格好悪くなります。

何度も確認して、削りの段階で形作りが必須。

※余りにもひどい場合は、スレッドを外して再度削って調整。

細く削り過ぎた場合は、再度エポキシ接着剤を盛って削り直します。

今回は、ストロークとのバランスも良く、握りのプロポーションも綺麗に完成しました。

・・・・・・フロントグリップ(中間処理)・・・・・・・・・・

絞り上げたベルトの中間は、隙間も少なくバランス良く収まりました。

・・・・・フロントグリップベルト(下部処理)・・・・・・・・・

こちらの加工もフロントと同じく、スレッドを巻く厚み分をしっかり削る。

グリップを回しながら形を見て、出っ張りを削って行きます。

  

加工工程は、こちらもコアテープで幅を決め高さを出して巻き、

その間にエポキシ接着剤5分間タイプを、流し込み垂れない様に、

角度を付けてロッドを回し続けます。 ※(剤が乾燥するまで、)

乾燥後ですが、完全乾燥すると固くなり、カッターの刃が通り難くなるので、

カッターの刃が楽に入り、削り加工が簡単な時間帯で作業を終えます。

(剤が硬くなると、削るのに力が入り、カッターで怪我をするリスクも上がるので、

削り加工は剤がまだ柔らかい、硬化中にするのが一番良いタイミングです。)

  

削りの厚みとスレッドの厚みのバランスが良いと、、、。

  

スレッド、エポキシの厚みも綺麗に揃い、スマートなグリップが造れます。

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②リアグリップのベルト巻き加工、、、。

こちらは、ストレートブランクに、ベルトと飾り巻きを一緒に平行巻きします。

フロントより、かなり楽に処理出来ます。

ブランクの表面に油が付着しているので、アルコールで拭くだけでなく、

表面をサンディングして滑り止めと、接着剤の喰いつき強度を上げます。

  

フロント作業後は、リアが非常に簡単に処理出来ます。

※(リアの方が、苦労無く巻ける。)

ストレートブランクに、ベルト・飾り巻き3本を平行に巻く、

  

最後は、上下の端を持ち、絞り上げると隙間が無くなり、

フロントのEVAとは違い、下地がカーボンブランクなので、

ベルトと飾り巻きも移動がスムーズ、綺麗に隙間なく巻けます。

  

ベルト巻き後、エポキシコーティングを薄く入れて完成。

最後に長さを調節カットし、バットエンドを接着。

  

純正の長さと同長サイズ。

ベルトの上下飾り巻きの土台を作り、20㎜で上下飾り巻き。

 

フロントと同じく、コアテープで段差を作り、

2液性5分間タイプのエポキシ剤を流し込みます。

  

表面張力を活かして、少し厚目に盛り、

アルミシートとの段差は、スレッドで合わせます。

その為、スレッド厚み分の削り加工が必要。

  

グリップ側も同じ処理をします。

  

  

完成!!

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今回、グリップ作業の主役は、、、。

3種類のカッターを使い回す事で、

作業効率や仕上がりが格段と変わります。

個人の主観で、勝手に3種の刃物を、

ストロングポイント・ウィークポイントに分けて、

この3種類を作業時に使い分けています。 以下!!

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デザインナイフのストロングポイントは、、、。

軽量でピンポイントの細かな作業が出来る。

点の作業時に本領を発揮してくれる頼もしい刃物。

ウィークポイントは、、、。

刃先が直ぐに傷む、欠けるなど頻繁に交換が必要。

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一般的に使用されているカッターの、

ストロングポイントは、、、。

デザインナイフと、太刃カッターの長所を、

持ち合わせている。

デスクワークの作業に、適した使い回しの効くサイズ!!

スタンダードタイプ。

ウィークポイントは、、、。

長目に出して力を入れると、以外と簡単に折れる。

それも根本から(自分の使い方も知れませんが!!)、、、。

厚みがある物を切るのは、役不足で物足りない。

工房で使用するには頻度は低い。

中途半端かな、、

(0.38厚 9㎜タイプ。)

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今回の主役の道具!!

太刃カッターのストロングポイントは、、、。

パワープレイで、

作業が出来る太刃カッター。

ウィークポイントは、、、。と言うか使い方の問題ですが、、

工房での使用頻度が高い、(かなり酷使している)

切れ味が直ぐに落ちる様な、、、でも。

今回はこの太刃で、

ほとんど剤のカット加工を行いました。

グリップワークが、力強く出来る!!

(0.5厚 18㎜タイプ。)

 

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純正品を見ると、、、。

ブランクが約7パイで、元のグリップは25パイあり、

バランスが少し悪かったのでは、、、、。

 

グリップを7パイブランクに合わせ、21パイ前後でバットを作成し、

細身で操作性の良いロッドを目指しました!!

 

重傷だったロッドの再生も、無事完了しました!!

 

 

船釣り師のお客様が多い、

  ご依頼店のイシグロ富士店へ、

              定期便にて返送致します。

 


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