ルアーのコーティングなど
セルロースとはいわゆるラッカー塗料のことです。
市販のラッカースプレーや、プラモデル用の塗料などの一部がそれにあたります。 ルアーの作成用として古くから多くのビルダーに使用されてきている塗料ですが、1液ウレタンの方が扱いやすいという流れからか、近年では一部のユーザーに好まれて使用されているようです。
■1液ウレタン塗料との比較
【セルロース】 |
|
---|---|
長所 | ●幾重にもコーティングされた皮膜は一つの厚い層になり剥がれることは無い。 ●セルロースの皮膜の形成の仕方としてはその成分中に、揮発する成分と、揮発せず凝固する成分とがあり、この凝固する成分が皮膜となる。そのため容器の蓋さえしっかり閉めておけばほとんど揮発することはない為長期間保存でき経済的である。 |
短所 | ●乾燥後の塗膜はとても硬く、石などにぶつけた場合に下地の材料によっては衝撃で割れることがある。 ●塗膜は薬品に弱く、シンナーに触れると簡単に溶けてしまう。 ●揮発する成分が多いので一度のドブ漬けで皮膜の厚さは薄い。 ●湿気の多い日はカブリ(白化)をおこしやすい。 ●時間が経つと色あせがおこり、黄変する。 |
【1液ウレタン】 | |
---|---|
長所 | ●完全に硬化した塗膜は他の溶剤に犯されることは無い。その為塗装に失敗してもシンナーでふき取れば簡単にやり直しがきく。 ●ウレタンは肉持ちがよく一度のドブ漬けで厚い塗膜を作ることができる。 ●最近では無黄変・難黄変といった黄変しにくいウレタンもあり、透明感を保つことができる。 |
短所 | ●完全に硬化すれば他の溶剤に犯されないという性質から、幾重にもコーティングされた皮膜は一つの層にはなっておらず独立した層になっている。その為、層と層が剥がれることがある。 ●空気中の湿気に反応して硬化するので、容器の開け閉めを繰り返すことにより徐々に硬化し、使い切る前にドロドロになって使用できなくなる場合が多く非経済的。 |
ドブ漬けに使用する場合そのまま原液で使用するか、好みの粘度に希釈して使用します。その際にリターダーシンナーを10~15%ほど添加することで、カブリにくくすることが出来ます。
また専用のシンナーで希釈することによってエアブラシで使用することもできます。
しばらくお待ちください