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竿作り・修理の知識【ウルシ】

用途

ウキのボディー・釣竿・籐など

特長

うるし

乾燥後の塗膜は強く、溶剤等にも比較的強いです。

弊社で扱っている「ウルシ」は本当の漆でなく、いわゆる人工ウルシと呼ばれる「カシューウルシ」です。

本ウルシは原料がウルシの木から採取される100%天然塗料です。 カシューはカシューナッツの殻から抽出された原料に、溶剤等添加物を配合された塗料で、100%の天然塗料ではありません。艶や匂いなどいろいろな違いはありますが、パッと見た感じでは素人にはどちらの塗料を使用して塗られたのかが見分けがつかないほど似ています。 ただ、その乾燥・硬化のメカニズムは全く正反対のものです。

乾燥方法

●本ウルシ
湿気が多い状態で硬化を促進させる為、「室(ムロ)」と呼ばれる乾燥室が必要となる。基本的に湿気がなければ硬化しません。

●カシュー
水分を飛ばして硬化していくため温度が高い状態のほうが硬化が早くなります。室は必要なく自然乾燥で硬化します。

色について

色について

カシューウルシに完全に透明な塗料は存在しません。 透明な塗料としては、「透」「透明」「本透明」の3種類がありますが、一番透明な本透明でも若干茶色を帯びています。 本透明に次いで「透明」「透」の順に色が濃くなっています。

塗り方

原液のままでは塗りにくく、厚塗りになりやすいため基本的には専用の薄め液で筆離れが良い程度に薄めて塗装します。厚塗りは厳禁で薄塗りを何度も重ねて色を出していきます。 厚塗りになってしまうと、表面のみが硬化し、内部が硬化しないためシワができたり、1年経っても硬化しないといったトラブルが起きやすくなります。

多くの色を塗り重ねて行う「研ぎだし」をする場合も多いですが、重ねて塗る場合、薄塗りができていたとして、気温の高い夏場でも最低24時間は乾燥が必要です。
できれば2~3日は手をつけないほうが失敗が少なくなります。 最終的にペーパーで研磨し、コンパウンド掛けをして艶を出しますが、本透明でしごき塗装すると綺麗な艶が出ます。

金・銀に関してはチューブ本体には「金」「銀」と表記されていますが、実際に中に入っている塗料は「本透明」が入っています。 付属の「金粉」「銀粉」を好みの量混ぜて使用します。
または塗った上にふりかけたりして使用します。

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